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ほけきょ庵の焼き物アレコレ

新しい伊豆の焼き物を研究開発中です

・開発中の菜の花焼き

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街の「陶芸教室」に行っても、観光旅行のお土産にと「陶芸体験」しても。
焼き物の産地である備前や笠間で体験しても、何故どこも焼きあがりは一緒なのでしょう。
違いと言えば、「何種類の色の中から選べます」と言う種類の豊富さを競うだけで、焼き上がりはどこも同じ・・。
陶芸ジャンルの入口の現状をザッと見わたすと広がっている光景の一つです。

戦後日本は裕福になりインフラと流通が確立され日本全国が画一化されました。
どの街に行っても電柱やビル、同じような家屋が立ち並び、道は舗装されている。
その過程において、文化においても地域性の薄まった物が氾濫する結果となったのです。
陶芸も例外ではありませんでした。


・2009年に訪れた時の写真、広大な菜の花畑は妻の実家のある南伊豆町の風物詩です。

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ほけきょ庵は、そんな中「酒は呑んでも呑まれるな」的にあえて疑問を呈してきました。
せっかく確立されたインフラなのだから画一化では無く個別化の道を模索しようではないか。

カフェで例えれば、○○や○○メーカーのコーヒー豆を取り寄せマシン挽きして出すような真似が画一化。
豆の産地にこだわり自ら取り寄せた豆をオリジナルブレンドし、炒って挽いて抽出して出すのが個別化です。

私たちはその後者の道「インフラを活用し日本全土より素材を取り寄せる」を選択しました。

そして、皆さんの観光の思い出や記念品、日々の生活のオアシスとなるような、
「地域性を含めたプロダクトを再創出できないものか?」との疑問と向き合いつつ。

「伊豆の焼き物」を創出する事をライフワークに据え、
陶芸初めての方にも、コダワリのある方にも喜ばれるような、
一品一品独自性にこだわり抜いた上で、歩む様な開発期間を要して
ラインナップを充実させて行く工房としてスタートしました。


・2012年に訪れたとき

今回研究中の焼き物はズバリ「南伊豆町の菜の花畑」をモチーフとしてます。

毎年「みなみの桜と 菜の花まつり」としてイベントも開かれ、
伊豆の初春を彩る風物詩として認知されつつあります。

20代の頃にバイクで伊豆旅行中にふと目にとまり、感動し
2009年、37歳の時には妻と再度訪れその時に「この風景を焼き物に」と誓って以来の悲願となります。

研究開発は途中の中断も含み足掛け4年にのぼりましたがそろそろ完成といっても良いくらいに
焼き上がりが安定してまいりました。

おそらくですが、2013年の2月よりメニューに登場することになるでしょう。

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メニューとして登場させたあとも研究は続きます。
菜の花焼きをさらに発展させ、上記の写真の光景
「伊豆の桜と菜の花焼き」として完結することが最終目標だからです。

こちらはもう少し時間がかかりそうですが
可能な限り開発を急ぎ、菜の花焼きと同じく2月にはラインナップに加えたいと考えてます。