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志村岳哉 陶展 JAM FLOWERS のお知らせ

 

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会期:2010年7月22日(木)~7月31日(土)

場所:愚怜 ~GALLERY・GRAY~

〒113-0033 東京都文京区本郷5丁目28番の1 ℡:03-5800-0806

作家在曜日・・・7月22・23・24・26日

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作品つくりに常に良いイマジネーションを与えてくれるのは音楽です。
価値観は人それぞれですが、良い音楽というのはヒューマンな温かみがあり、
人の心を豊かにしてくれると思います。
型にはまらず自分の美しいと感じたものを表現する。
これからも僕は音楽とは切っても切りはなせいないものになるでしょう。
by志村岳哉
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ほけきょ庵を手伝ってくれてるスタッフの志村岳哉が
東京にて初の個展を行います。

ほけきょ庵で物つくり体験をされた方なら、
サービス心満点な志村君をご存知かと思いますが。
彼は作家を志す金の卵でもあるのです。

 


陶芸家になるには、様々な方法や道があるのですが。
彼の選択した道は、いたって真っ当な正攻法です。

ほけきょ庵で半日働いたら、
夕飯を食べて夜中まで自分の作品つくりに没頭する20代の若者なのです。

両親が陶芸家ということもあり、陶芸家の現実を踏まえ
安定した収入を確保しつつ、作陶を続けてゆくという「現実が見えている」若者です。

 


コネクションを巧みに利用して這い上がってゆくのが陶芸界の常識ですが。
そんな事だけして何の価値があるのかと心得ているのでしょう。

逆を言えば、それだけ作品そのものに自信があるということなのでしょう。

彼の作品の特徴は、その一風変わった造形に垣間見る事も出来ますが
玄人の目から見るとそれのみではありません。

志村岳哉の作品の特徴を簡素に解説すると、

「陶芸の技法を駆使して構築した立体造形物」と言えるのです。

それが志村岳哉の作品の特筆すべき点です。

 


電動ろくろで立体物の「芯」を引き上げ変形させる。組み合わせる。
「三島手」の技法を駆使して装飾を施す。
色化粧土を何層にも施し焼き上げる。

土を素材に彫刻や彫塑で表現を行い焼き上げた作品は
過去に幾多も存在します。

志村岳哉の一連の作品は、彫刻でも彫塑でもない技法で
土という素材と電動ろくろという道具の特性を活かした
まぎれもない「陶芸」作品なのです。

つまり、お皿やコップなどの
日常で皆さんが目にする食器類の延長線上にある立体造形物なのです。

ね?面白いでしょ。

一口に作品と言ってもその技法や理屈により
存在の「意味」が違ってくるのです。


しかも作品のほとんどが「一品物」です。
それ一つしか世の中に存在しません。

物作りとしては、個人作家であろうと
「生産性を上げる」「コストのダウンを図る」と言うのが常識でもあるのですが。
見事に逆を行く暴れっぷりです。

「お前、そんなんでど~すんの?大変なだけジャン」と私が問うと

「オブジェでは同じ物は作りたくないんです」

若さのなせる業と言えるとも思いますが
それこそが志村岳哉の現在の姿勢であり。
今この時だからこそ出来る「形」であるのかもしれません。

いやもしかしたら延々とこの道を爆走してくれそうな。
そんな期待感もあります。

この夏は、ぜひ「志村岳哉 陶展 JAM FLOWERS」に足を運んで
これから産まれるであろう世界を祝福してやってください。

文章※武山よしてつ


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